カテゴリー別アーカイブ: 関空(関西空港駐車場)

大阪の関西空港国際駐車場を巡って近隣の関空駐車場の経営状態などを報告します。

関空港駐車場問題その他

関西空港駐車場問題その他

一次答申に燃える

経済界の期待をこれほどまでに集めた関空駐車場と関西新国際空港プロジェクトとは、どんな規模のものであったのか。 航空審議会の第一次答申やこれを受けての政府見解などをみて、経済界が描いた関空駐車場プロジェクトの姿は

①新空港は伊丹空港の廃止を前提に建設されるものだけに、新しい航空輸送需要に対応するとともに、伊丹空港の機能や能力をも代替する国際線、国内線の拠点空港となる。

②その規模として「国際空港として最小単位である四千メートル主滑走路二本に加え、三千二百メートル横風用補助滑走路一本を持つ」とあるように、少なくとも主滑走路二本を持った、二十四時間運用可能な空港として、極力、空港閉鎖といった事態を避け得る空港でなけれぱならない。つまり何らかの事故で一本の滑走路を閉鎖しても、他の滑走路を使用することによって空港そのものの閉鎖という最悪の事態を避けることができるし、とりわけ海上空港となる新空港は地盤沈下という、やっかいな問題がつきまとうことを考慮に入れると、どうしても二本の主滑走路を持つものでなければ、その意図するところの「フルタイム空港」としての十分な機能を発揮する空港とはいえない。加えて東西方向の横風用補助滑走路をも整備するという本格的な国際空港となる。

③新空港の航空機離着陸回数は伊丹空港の年十三万回に対し、年十六万回の能力のものとなる。

④このため必要な空港面積は一千百ヘクタール。伊丹空港の三百十七ヘクタールのざっと三倍の広さのものとなるだけでなく、その用地を海上に建設するというかつてない大型関空駐車場工事となる。

関空駐車場と新空港の開港目標が八五年という政府方針から考えると、大変な短期、集中施工が求められるプロジェクトである。というものであった。このように経済界は関空駐車場の計画の規模の大きさとともに工事期間が大変に短いプロジェクトであり、それだけ集中施工を必要とされるというところに大きな期待をかけたというわけである。

 

ヒートアイランド対策と関空駐車場

関西空港駐車場の保水性舗装とは、すきまがたくさんあるアスファルト舗装(アスファルト混合物)に保水材(水分をたくさん蓄えておくことのできる物質)をしみ込ませたものである。雨の日などに吸収した水分を晴れた日に蒸発させ、気化熱を奪うことにより、舗装面に水をまいたときと同じようにして、表面温度を低下させる役割を持っている。

関空駐車場では、ヒートアイランド現象の緩和に向けて保水性舗装の実験を行っており、普通の舗装と比べ10℃程度の温度を下げる効果を確認している。

関空駐車場といえども、舗装部分に熱がこもり地表に反射されると、地表が温められるだけでなく、駐車している車の室温も上がり、冷房を長くかける必要性が出てきて、結果的にエネルギー消費量も増えることになる。そのため、保水性のある舗装が求められているのである。それと同時に「緑化運動」もさかんになっている。ビルであれば屋上の緑化があるが、平面の駐車場においても、芝生を利用した駐車場なども出現している。

関空駐車場では、街区レベル及び建築物単体での被覆のあり方を変える対策を進めてい゛て、ヒートアイランド対策として、道路や公園、駐車場などの既存のコンクリートやアスファルト舗装をはがし、保水性舗装や芝舗装に変更していく予定を持っている。従って、今後駐車場を設置しようとするなら、舗装の仕方を十分に配慮することが必要である。既存の駐車場では、周りに緑を植える、車や周りの建物の配置を考慮し、「風」が通るような配置を考えるなどをして、少しでもヒートアイランド現象が低減するよう対策が求められている。

駐車料金の競合が少ない立地|関空駐車場の土地

 著書:駐車場経営ハンドブック(小濱岱治、小野攻著者)/経営情報出版社発行より抜粋し、関空駐車場経営者からのコメントを一部追加しています。

最近は一部の地域や(勿論、関空駐車場でも)で、駐車料金の競争が潜在的に激しくなっている地域が出ている。特に住宅地域の長期契約による月極駐車場の場合には、利用者は少しでも安い契約料金の方に移動をする傾向が強くなり、安定利用客の確保が難しくなる地域もあるので注意が必要となる。一方で都心部のような駐車需要の高い地域に於いては、特に時間ぎめ駐車場の場合には、利用者は料金よりも早く駐車が出来る場所を優先的に選ぶ傾向があるので、多少の料金の高い設定でも、利用率を高く保持している所もある。

⑥ 環境性への配慮

 例えば病院、学校、幼稚園、保育園、介護施設等の周辺に位置する駐車場はそれなりの環境や安全対策が必要となる。特に駐車場の入口付近の交通安全対策や騒音防止、排気ガスヘの配慮など、一応の注意が必要となる(、関空駐車場などでも住宅地の中にあるケースも少なくないのでこのケースはあてはまるだろう)。

⑦ 駐車場の土地の形状への配慮

 相当に広い敷地面積を保有する地主が、その空閑地を一時駐車場に活用して収入を図ろうとする場合、その多くは、実際に駐車区画を平面上に割り当てて見ると、思ったよりも少ない駐車台数の施設しか出来ないと言った例は多い。それだけ最近の自動車の平面上に占める面積は大きくなっていることと、走行路の確保や安全上のスペースを確保すると、予定よりも遙かに少ない駐車台数しか収容出来ない状況となることが多い。特に四角形の土地なら、駐車区画割りも合理的に取れる場合が多いが、変形した土地の駐車場では、予定した駐車可能台数が少ない場合が多いので、事前に平面図による駐車区画の割当によって収容台数の確認をする必要がある。もちろん最近は立体型の機械式駐車施設を活用すれば、駐車収容台数は増加するが、その機械の配置についても、変形土地については思ったよりもレイアウトが合理的に出来ない場合もあるので、計画を密にした事前対策を充分にしておくことである。(関空駐車場の経営としては利用者殆どが旅行者となるために繁忙期がバカンスの時期に集中する。したがって土地の形状も含めて広いに越したことはないが、土地えお賃貸している場合など閑散期の売上げなども考慮する必要があるのでバランスが難しい面があるといえる)

関空駐車場や月極駐車場

著書:駐車場経営ハンドブック(小濱岱治、小野攻著者)/経営情報出版社発行より抜粋。

 関空駐車場や月極駐車場のように、ある程度固定した顧客を収入源とするような駐車場は別として、特に時間契約の駐車利用客を導入する場合には、動く車から駐車場位置が明確にアピールできるような立地に位置することが望ましい。例えば駐車場の間口が30mあったとしても、時速40Kmだ走っている自動車は、その前を走り抜けるのに0.4秒も掛からずに行ってしまうわけである。したがって、走行中の自動車に駐車場の位置をアピールさせるためには、相当に遠くから標識が見えるか、相当手前に標識を置かなければ、訴求力は減少されると言うことである。特に時間ぎめの駐車場のような場合には、満車と空車の状態を早くドライバーに分からせるような方法を取らなければならないから、このような対応策が取れる立地に駐車場の位置があることが望ましくなる。

③ 関空駐車場利用の3大原則

 駐車場の利用に際して、ドライバーから見た駐車場の善し悪しは、「入りやすく」「止めやすく」「出やすい」の3点から評価される。

 例えば、入りやすさ出やすさの観点から駐車場を見ると、図表1-3のような状況で判断され、此処では「A」の駐車場のみが、まずまずの条件を満たしていることになる。さらに「止めやすく」の観点では、主として自走式の駐車場では、場内の走行路の確保・スペースで駐車幅と長さの適正な確保、車止めによる安全施設の設置、一方通行等による保安対策、定期監視員等による巡回保安、混雑時等における保安員による誘導対策一等が実施されていれば、ドライバーにとっては安心利用の気持ちが強くなる。

④ 関空駐車場施設の管理費が比較的に低く抑えられる

 駐車場の位置が管理者の所在地と離間している場合には、駐車場を管理するための交通費や、これに伴って防犯設備を厳重にしたり、掃除道具置き場や洗車用具格納庫の設置などが必要となる場合もある。また、管理者の所在地の近くに駐車施設があっても、周辺に公園緑地等があれば、落ち葉木の葉や砂埃等が駐車場に舞い込み、その清掃や特に多段式の機械型の駐車場の場合には、機械整備が時として平常より多く必要とする場合も発生する。さらに、ごみ収集施設やごみの発生しやすい立地の場合には、快適な駐車施設を維持していく場合に、清掃管理費がそれだけ嵩むこともある。なお、メーン通り以外の駐車場では、駐車場への導入看板や表示設備等の宣伝広告費用を多く必要とする場合もある。このような状況を勘案した上での駐車場立地の判断が必要と言える。

関空駐車場の経営について

下記の解説は著書:駐車場経営ハンドブック(小濱岱治、小野攻著者)/経営情報出版社発行より抜粋しています。

(駐車場の適応地判断)

駐車場経営は一面では立地産業であることは前項で述べた通りである。しかしそれも単なる立地性格ばかりでなく、その施設予定地が駐車場の経営に適する立地かどうかの判断も考えなければならない。それには一般的には次の事項で評価すると良い。これは関空の駐車場を経営する場合も応用できるだろう。

・安定した駐車場需要の発生が高いこと。

・駐車場の設置計画地が自動車ドライバーの目につきやすい場所であること。

・車が安易に入りやすく・止めやすく・出やすい位置にあること。(関空には自前の駐車場がある)

・駐車場施設の管理費が比較的に低く抑えられる立地にあること。

・駐車料金による競合が少ない立地であること。(関空では、民間駐車場や闇業者などが乱立している)

・駐車場設置に対する環境性に適応していること。病院・住宅地・幼稚園・防犯地域等への配慮。

・駐車場設置予定の土地が駐車区画割当がし易い形状となっていること。

① 安定需要立地

駐車場の収入は利用率に比例する。特に時間契約の駐車場では、空車時間帯は収入源が無くなるのと同じことになるから、駐車スペースの空車割合は低く抑えなければならない。もっとも、例えば1時間まで500円としたような場合に、最初に入ってきた車が30分程度の駐車で出庫してしまい、その後に入ってきた車も都合で20分くらいで出ていくような場合には、1台の空車スペースで1時間で1,000円と、基本規定の500円の料金より2倍の収入となる場合も出てくることもある。逆に1時間たっぷり駐車して、すぐに後に車が入ってきても、前とあとの車との駐車交代時間が5分程度ずれるから、実質的にはそれだけ時間収りよ低くなることになる。関空などでは業者が多いので立地条件の選択はもうひとつ難しいかもしれません。(尚、関西国際空港の駐車場は空港に併設しています。)

したがって出来れば、全日制契約や長期月極契約のように、安定した駐車料金の収入が多ければ、それだけ効率の良い経営が可能となるし、収支予算の立て方の予測も付けられやすくなると言う利点がある。すなわち固定的な収入源を確保して、駐車場経営を有利に進めるためには、時間帯契約の割合を少なくして、月極のような固定収入を図る形態を多くした方がベターと言うことになる。
関空などでは旅行に使う駐車場なので1泊とか3泊とかの短期間が多いので料金設定も競合があり調査する必要があります。

例として大阪のウェーブパーキング関空の料金表をご覧ください。
http://www.waveparkingkanku.com/ryoukin.htm

もっとも繁華街のような商業地域の立地の駐車場で、常に満車状態かそれに近い利用率が望める場所なら、安定駐車利用率の観点から、駐車場経営は成り立つ要因は高くなるわけである。ここはやはり関空とは条件が違うところだろう。